こんにちは、シロロです。
「すごいね」
「さすが!」
「優しいね」
「足はやいね」
これ、多くのご家庭で日常的に使われている言葉だと思います。
これらの言葉、悪いことではありません。
でも今日、一つだけ知っておいてほしいことがあります。
結果や能力を褒めるより、プロセス(努力・過程)を褒める方が、子どもにとってずっと効果的だということ。
保育士として17年間、そして一人の母として子育てをしてきた私が、現場と自分の経験から実感してきたことを、科学的な裏付けとともにお伝えします。
★この記事を書いた人

現役の幼稚園教諭
保育歴17年。保育士資格を持ち、子育ても経験してきました。
「遊びは学びのはじまり」を大切に、園でも家庭でも役立つヒントをやさしくお届けしています。
「すごいね」の何が問題なの?
まず誤解しないでほしいのですが、「すごいね」「優しいね」を言ってはいけないわけではありません。
問題は、それだけで終わってしまうことです。
「すごいね」だけでは、何がすごかったのか、子ども自身には伝わりにくいことがあります。
そしてもう一つ。能力や結果だけを褒め続けると、子どもの中にある考え方が育っていくことがわかっています。
世界的な研究が示す「褒め方」の違い
スタンフォード大学の心理学者、キャロル・ドゥエック博士の研究があります。
能力を褒められた子ども(「頭がいいね」「才能があるね」など)は、「固定マインドセット」を持ちやすくなります。
これはどういうことかというと、失敗したときに「自分には才能がないんだ」と感じてしまい、新しい挑戦を避けるようになる傾向があるということです。
一方、努力や過程を褒められた子どもは、「成長マインドセット」を持ちやすくなります。
「頑張れば、できるようになる」と信じられるので、失敗しても「学びの機会」として捉え、また挑戦できるようになります。
シカゴ大学の追跡研究がさらに裏付けています
シカゴ大学の研究チームが、1〜3歳の幼児とその親50組を対象に、日常の褒め方を記録しました。
そして5年後、6〜8歳になった子どもたちの成長を調査したところ、「過程を褒められて育った子ども」は、失敗を恐れずどんどん挑戦する傾向が見られたそうです。
結果だけで評価される環境で育つと、無意識にリスクを避けるようになる。
これは子どもだけでなく、大人にも当てはまることだと思いませんか?
職場でも「結果」だけを評価されると、失敗を恐れて挑戦しにくくなります。でも「頑張っているプロセス」を認めてもらえると、次も頑張ろうという気持ちになりますよね。
「知っている」と「知らない」で、関わり方が変わる
ここが今日、一番伝えたいことです。
「すごいね」「優しいね」という言葉を、悪いことだと思わなくて大丈夫です。多くの方が自然に使っている、温かい言葉です。
でも、プロセスを褒めることの効果を知っているかどうかで、子どもへの接し方は変わります。
同じ場面を見ても、「結果」だけに目が向くか、「そこまでの過程」にも目が向くか。
これは意識するかどうかで、大きく変わってくるのです。

私自身の子育てでの経験
息子が自転車の補助輪を外して練習していたときのことを、今でもよく覚えています。
何度も転んで、泣きながら、それでも毎日練習を続けていました。
そしてある日、ついに補助輪なしで乗れるようになった瞬間。
息子は本当に嬉しそうでした。
そのとき私は、こう伝えました。
「乗れるようになったね!転んでも泣きながら毎日頑張って、諦めなかったもんね。」
「乗れてすごいね」だけではなく、そこまでの過程を一緒に振り返ったこの言葉。
息子の顔が、ぱっと誇らしげになったのを覚えています。
結果だけでなく、そこまでの努力を見てくれていた、という実感が、子どもにとって大きな自信になるのだと思います。
今日からできること
難しく考えなくて大丈夫です。今日から、こんなふうに一言添えてみてください。
「すごいね」の後に、「〇〇を頑張ったからだね」
「優しいね」の後に、「〇〇してあげたもんね」
「速いね」の後に、「毎日練習してるからだね」
たった一言加えるだけで、子どもに伝わるメッセージが大きく変わります。
まとめ
- 「すごいね」「優しいね」は悪い言葉ではない。ただそれだけで終わらせないことが大切
- 結果を褒め続けると「固定マインドセット」、過程を褒めると「成長マインドセット」が育ちやすい
- プロセスを褒められた子どもは、失敗を恐れず挑戦する力が育ちやすい
- 知っているかどうかで、日々の関わり方が変わる
- 「頑張ったね」の一言を添えるだけで、子どもに伝わるメッセージが変わる

結果だけでなく、そこまでの努力を見ていてくれる。
それが、子どもの心を支える一番の力になります😊
📚 参考資料
・キャロル・S・ドゥエック
「マインドセット:やればできるの研究」草思社
・シカゴ大学 幼児期の褒め方に関する追跡研究

コメント