こんにちは、シロロです。
子どもが「これはぼくの!」「だめ!」と主張しはじめる時期。
大人から見ると「わがまま」に感じたり、
「お友だちに貸せないなんて大丈夫かな…」と心配することもありますよね。
でも実はこれは、子どもが 「自分」という感覚を育てている大切な時期 です。
この記事では、子どもの 所有の意識が育つ流れ と、
大人ができる あたたかい関わり方 をわかりやすくお伝えします。
所有の意識は「自分」を育てる土台
子どもが「これはわたしの!」と感じられるのは、
自分と他者を区別できるようになってきた証拠 です。
1〜2歳頃はまだ
「全部がお母さんのもの」「全部が世界とつながっている感覚」。
そこから3歳前後になると、
- 自分だけが持っているもの
- 自分だけが使いたいもの
が生まれてきます。
これは 自我の育ち であり、
とても自然な成長の流れ です。
なぜ「貸せない」時期があるの?
例えば、使っているおもちゃを「貸して」と言われたとき。
大人は
「ちょっと貸してあげればいいのに」と思いがちですが…
大人でも、今使っているものを貸してと言われたらいい気持ちしないですよね 😊
子どもも同じです。
- 使っているもの → とくに大切
- まだ遊んでいないもの → 状況次第で貸せることもある
という違いがあります。
だから 貸せないのは「まだ気持ちが整理できないから」。
心が未成熟というだけで、性格の問題ではありません。
貸し借りの経験は「ゆっくり」でいい
貸し借りは、心の余裕 と 大人のサポート があるときにこそ育っていきます。
例えば園では、こんな関わりをしています。
「〇〇を使いたかったんだね。でも今は△△ちゃんが使っているよ。
終わるまで待っていようか。」
このとき大切なのは、
- すぐに解決しようとしない
- 子どもの気持ちを言葉で代弁する
- 待つ経験を一緒にする
この積み重ねが 「貸しても戻ってくる」 という安心につながっていきます。
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魔の2歳児?子どものイヤイヤ期は成長のサインhttps://shiroronblog.com/manonisai/
わが家での「貸せなかった時期」からの成長
私の子育て中、息子はしばらくのあいだ「自分のおもちゃ」を貸すことができませんでした。
貸してと言われても「だめ!」と体じゅうで拒否したり、言わずにさっと持っていく子には、力いっぱい取り返しにいったこともあります。
もう、そのやりとりが毎日のようで…本当に大変でした。
でも、そうした経験を何度も重ねるうちに、少しずつ変化が見えてきました。
「終わったらね」
「ちょっとだけならいいよ」
そんなふうに、自分の気持ちを伝えながら相手にゆずる場面が増えていったのです。
すると、相手の子も「ちょっとだけ貸して」と言い方を変えてくれるようになり、お互いに歩み寄る姿が見られるようになりました。
子どもの育ちは、関わりの中でお互いに伸びていくものです。
まずは「自分のものという気持ち」を認めることから
子どもが「これは自分の!」と言ったときは、
まずその気持ちを認めてあげることが、とても大切です。
👉「そうだね。〇〇ちゃんのだよね」
この一言があるだけで、子どもは
「大人はぼく(わたし)の気持ちをわかってくれる」
と感じることができます。
気持ちが受け止められると、心に少し余裕がうまれます。
すると、あとから
「終わったら貸すね」「ちょっとだけならいいよ」
とゆずる気持ちが育ちやすくなるのです。
反対に、気持ちを認める前に「貸してあげなさい」と言われると、
子どもは「自分を守らなきゃ!」と感じてさらに強く拒否してしまいます。
だからこそ まずは気持ちの土台づくり。
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まとめ
- 「これはわたしの!」は 自分が育っている証
- 「貸せない」時期はごく自然
- 大事なのは 気持ちの代弁と待つ経験
- ゆっくりで大丈夫。成長は比べなくていい

子どもの「貸したくない!」は成長のサイン。
無理に我慢させず、「そうだね、自分のものだね」と受け止めてあげることが、社会性を育てる近道です。


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