こんにちは、シロロです。
「性教育って、まだ早いんじゃない?」
そう思っていませんか?
正直に言うと、私も昔はそう思っていました。
でも今、性教育は
「自分を守るための教育」です。
先月、こども性暴力防止法についての記事を書きました。法律ができることはとても大切です。でも法律だけでは守りきれないこともある。
だからこそ、子ども自身が「自分の体は自分のもの」と知っていることが、一番の防衛力になります。
幼稚園教諭として17年間、たくさんの子どもたちと向き合ってきた私が、今日は性教育についてお話しします。
★この記事を書いた人

現役の幼稚園教諭
保育歴17年。保育士資格を持ち、子育ても経験してきました。
「遊びは学びのはじまり」を大切に、園でも家庭でも役立つヒントをやさしくお届けしています。
そもそも幼児期の性教育とは?
「性教育」と聞くと、「赤ちゃんの作り方を教えること」だと思う方が多いかもしれません。
でも幼児期の性教育の本質は、もっとシンプルです。
「自分の体は自分のものだと知ること」
「人との境界線を学ぶこと」
これだけです。
難しいことを教える必要はありません。日常の中で、少しずつ伝えていくことが大切です。
性教育は何歳から始めればいい?
「何歳から始めればいいの?」
これもよく聞かれる質問です。
私は、3歳くらいがちょうどいいタイミング
だと思っています。
理由は2つあります。
大きくなりすぎてから伝えようとすると、
恥ずかしがって向き合わなくなったり、
真面目に聞いてくれる割合が
低くなってしまいます。
一方で3歳くらいの子どもは、
ある程度話が通じて、
まだ素直に話を聞いてくれる時期です。
しかも、この年齢は
「おっぱい」「おしり」といった言葉に
自然と興味を持ち始める時期でもあります。
子どもが「おっぱい〜!」「おしり〜!」と
言い始めたら、それはチャンスです。
実はこれ、日本だけの話ではありません。
海外でも同じように、
この年齢の子どもたちは
おっぱいやおしりに興味を持ち、
同じように口にします。
世界共通の、自然な発達の姿なのです。
性教育で一番大切なこと
性教育を進める上で、
一番大切なことをお伝えします。
聞きやすい環境をつくること。
子どもが興味を持ったことを、
頭ごなしに否定しないこと。
「そんなこと言わないの!」
そう言いたくなる気持ちもわかります。
でもそこで否定してしまうと、
子どもは「これは聞いてはいけないこと」
「隠さなきゃいけないこと」だと
学習してしまいます。
大切なのは、否定するのではなく、
「その話をする場所」を
選べるように伝えることです。
「面白い言葉だね。でもお外じゃなくて
お家で話そうね」
こんなふうに、興味そのものは受け止めながら、
時と場所を伝えていくことができます。
大人が恥ずかしがらないこと
そしてもう一つ、とても大切なことがあります。
大人自身が、恥ずかしがらないこと。
正直に言うと、これが一番難しいことかもしれません。
私たち大人自身が、
「性の話は恥ずかしいもの」
「隠すべきもの」という環境で
育ってきたからです。
それは仕方のないことです。
でも、その感覚のまま子どもに接してしまうと、
子どもにも「これは恥ずかしいこと」
という感覚がそのまま伝わってしまいます。
まずは大人が、
「これは体について学ぶ、大切なことなんだ」
という姿勢で向き合うこと。
それが、子どもが安心して
話せる環境をつくる一番の土台になります。
体のパーツを正しい名前で伝える
お風呂の時間、着替えの時間。これは絶好のタイミングです。
「おちんちん」「おまた」という呼び方でも構いません。恥ずかしいものとして扱わず、頭や手や足と同じように、体の一部としてさらっと伝えることが大切です。
隠したり、避けたりせずに話すこと。それだけで子どもは「これは恥ずかしいものじゃない、大切な体の一部なんだ」と自然に理解していきます。
プライベートゾーンってどこ?シンプルなルールを伝える
プライベートゾーンとは、水着で隠れる部分と口のことです。
胸、性器、お尻。そして口も含まれます。
伝えるルールはシンプルです。
「ここは、自分だけの大切な場所だよ」
「お父さん・お母さんが着替えを手伝うとき」「お医者さんが診察するとき」など、いつなら誰かに見せたり触らせたりしていいのかを、具体的に伝えてあげてください。
そしてもう一つ大切なコツがあります。
着替えを手伝うときに「ズボン脱がせるけどいいかな?」とひとこと確認してみてください。
これが「イヤなときはイヤと言っていい」という練習になります。
「嫌だ、やめて」を言える練習をしておく
これが一番大切なことかもしれません。
誰かに何か嫌なことをされたとき、「嫌だ」「やめて」と言っていい。
このメッセージを、日常の中で繰り返し伝えておくことが、子どもを守る一番の力になります。

園で実際にあった出来事
園ではこんな場面に出会うことがあります。
トイレの中をふざけて覗いたり、大事な部分を出して喜んでいる子どもたち。
昭和の時代は、そういう子、実はたくさんいました。
「元気があっていいね」なんて、笑って済まされていた時代でした。
でも今は違います。
身を守ることを、きちんと教えなくてはいけない時代です。
だから私たちは、こう伝えています。
「トイレに入るときはノックをして、中に誰かいるか確認しようね」
「大事な部分は、お友だちの前で出したらダメだよ」
昔なら笑い話で終わっていたことも、今はきちんと言葉にして、丁寧に伝える必要があります。
これは子どもたちを怖がらせるためではありません。
「自分の体は大切なものだ」ということを、遊びの延長でも伝え続けることが、今の時代に求められていると感じています。
「赤ちゃんはどうやってできるの?」と聞かれたら
子どもは純粋です。
ふとした瞬間に「赤ちゃんはどうやってできるの?」と聞いてくることがあります。
そんなとき、ごまかしたり、はぐらかしたりしなくて大丈夫です。
「コウノトリが〜」
こういった作り話も、悪いわけではありません。でも今は、年齢に応じて事実を伝えることが推奨されています。
難しく考えなくていいです。
「お父さんとお母さんの体から、大切な種と種が出会って、赤ちゃんができるんだよ」
くらいのシンプルな伝え方で十分です。
絵本を使うと伝えやすい
言葉だけで伝えるのが難しいと感じたら、絵本を活用するのがおすすめです。
プライベートゾーンや体についてわかりやすく描かれた絵本がたくさん出ています。
絵本を読み聞かせる形なら、親子で自然に会話が生まれやすくなります。
「ここはどこかな?」「これは誰なら触っていいのかな?」
読みながら問いかけることで、子ども自身が考える時間にもなります。
特に人気が高いのはこの5冊です。
①「だいじだいじどーこだ?」(1〜2歳から)
シンプルな言葉でプライベートゾーンの
大切さを伝える、はじめの1冊に最適です。
②「わたしのはなし」「ぼくのはなし」(3歳から)
文章量が少なく読みやすいシリーズです。
③「おちんちんのえほん」(3歳から)
男女の違いから命の誕生まで学べます。
④「赤ちゃんはどこからくるの?」(3歳から)
わかりやすく、
テレビでも紹介された人気の絵本です。
⑤「おしえて!くもくん
プライベートゾーンってなあに?」(3歳から)
幼稚園・保育園でもよく使われている絵本です。
どれか1冊、お子さんと一緒に
読んでみるところから始めてみてください。
保育士・幼稚園教諭として思うこと
正直に言うと、性教育は先生にとっても難しいテーマです。
「どこまで伝えていいのか」「保護者はどう思うか」と悩むこともあります。
でも一つだけ、確信していることがあります。
知っている子は、自分を守れます。
「ここは大切な場所」「嫌なことは嫌と言っていい」
これを知っている子と知らない子では、何かあったときの行動が全く違います。
先月書いたこども性暴力防止法は、大人が子どもを守るための法律です。
でも性教育は、子ども自身が「自分を守る力」を育てる教育です。
どちらも大切で、どちらも必要です。
✴️こちらの記事もどうぞ 【こども性暴力防止法とは?】2026年12月スタート。保護者が知っておきたいことhttps://shiroronblog.com/kodomo-seibouryoku/
まとめ
- 性教育は「自分を守るための教育」
- お風呂や着替えの時間に体のパーツを正しく伝える
- プライベートゾーンは「誰が・いつなら」触れるかを具体的に伝える
- 自分で触るのは自然なこと。「人前ではダメ」という伝え方にする
- 「嫌だ、やめて」を言える練習を日常の中でしておく
- 昭和なら笑い話だったことも、今はきちんと言葉で伝える必要がある
- 「赤ちゃんはどうやってできるの?」には年齢に応じて事実を伝える
- 絵本を使うと親子で自然に会話が生まれる

性教育は、特別なことではありません。
日常の中で、少しずつ、繰り返し伝えていくこと。
それが、子どもが自分を守る力になっていきます😊
📚 参考資料
・こども家庭庁 健やか親子21
「性に関する指導の手引き」
・家庭ではじめる性教育サイト「命育」
https://meiiku.com/
※本記事の情報は2026年6月時点のものです。

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