【不登校35万人時代に幼稚園教諭が思うこと】幼児期の育ちが、学校生活の土台になる

子どもの育ちを知る

こんにちは、シロロです。

「うちの子、学校に行けなくなったらどうしよう」

そんな不安を感じている保護者の方が増えています。

2024年度の小中学校における不登校児童生徒数は過去最多の35万3970人。12年連続で増加し続けています。

35万人。これは小学校1クラス分が、全国に1万クラス以上あるということです。

決して他人事ではありません。

でも今日は、不登校を怖がらせたいのではありません。

幼稚園教諭として17年間、子どもたちの育ちを見てきた私が、一番伝えたいことがあります。

学校生活の土台は、幼児期に作られます。

そして土台を作るのは、特別なことでも、高価な教材でもありません。

親と過ごす時間そのものです。

★この記事を書いた人

シロロ

現役の幼稚園教諭
保育歴17年。保育士資格を持ち、子育ても経験してきました。
「遊びは学びのはじまり」を大切に、園でも家庭でも役立つヒントをやさしくお届けしています。

不登校の子どもに共通して見えること

不登校になった子どもたちのことを、保育の視点から考えてみます。

もちろんすべての原因が同じとは言えません。でも、共通して見えることがあります。

「自分は大丈夫」という感覚が育ちにくかった。

これが一つの大きな要因だと感じています。

学校でうまくいかないことがある。友だちとぶつかる。先生に怒られる。失敗する。

そういう出来事があったとき、「それでも自分は大丈夫」と思える子は、また立ち上がれます。

でもその感覚が薄い子は、小さな出来事でも心が折れやすくなります。

では「自分は大丈夫」という感覚は、どこで育つのでしょうか。

幼児期に、親と過ごした時間の中で育ちます。

幼児期の時間投資が、人生を変える

突然ですが、一つ質問です😊

今日、子どもの目を見て話しましたか?

子どもが話しかけてきたとき、スマホを置いて聞きましたか?

「すごいね」「頑張ったね」と声をかけましたか?

一緒にご飯を食べましたか?

寝る前に少しだけ、子どもの話を聞きましたか?

これが全部「時間投資」です。

特別なことは何もいりません。日々の何気ない関わりが、子どもの人生の土台を作っています。

世界的な経済学者のジェームズ・ヘックマン博士は言っています。

「幼児期への投資は、人生のどの時期への投資よりも高いリターンをもたらす」

学歴でも、習い事でも、高価なおもちゃでもありません。

親と過ごした質の高い時間こそが、最高の投資です。

✴️こちらの記事もおすすめ 【共働き・時間がない親へ】子どもと過ごす時間が少なくて罪悪感…保育士が伝えたい「量より質」の本当の意味https://shiroronblog.com/jikantoushi/

「安全基地」があるから、挑戦できる

子どもが幼稚園や保育所で元気に過ごせるのは、なぜだと思いますか?

それは、お家に帰れば安心できる場所があるからです。

心理学では、これを「安全基地」と呼びます。

親という安全基地があるから、子どもは外の世界に飛び出せる。失敗しても帰ってこれる。傷ついても回復できる。

毎日、幼稚園の入口で子どもたちを迎えます。4月は泣きながら来る子、笑顔で来る子、お母さんの陰に隠れる子。

でも、どの子も共通していることがあります。

お迎えに来たお母さんやお父さんの顔を見た瞬間に、ぱっと表情が緩む。

その瞬間を見るたびに思います。

この子たちにとって、親という存在がいかに大きいか。

でも「完璧な親」でなくていい

「時間投資って言われても、仕事で忙しくて余裕がない」😔

そう感じた方へ、

完璧な親でなくていいんです。

怒鳴ってしまった日があっていい。 ご飯が手抜きの日があっていい。 一緒に遊べなかった日があっていい。

大切なのは「完璧に関わること」ではなく、「子どもが安心できる場所であること」です。

子どもは「今日もそばにいてくれた」「話を聞いてくれた」「笑ってくれた」という小さな積み重ねで育ちます。

毎日5分でいい。子どもの目を見て話す時間を作るだけでいい。

それが積み重なって、「自分は大切にされている」という感覚になっていきます。

今、幼児期にいる保護者の方へ

不登校35万人というニュースを聞いて、不安になった方もいるかもしれません。

でも焦らなくていいです。

今、子どもが幼児期にいるなら、まだ間に合います。というより、今がいちばん大切な時期です。

今日の夜、少しだけ子どもの話を聞いてみてください。

寝る前に一緒に布団に入って、今日あったことを話してみてください。

「今日楽しかったことある?」

その会話一つが、子どもの心の土台を積み上げています。

幼児期に親と過ごした時間は、大人になっても消えません。

「あのとき、お母さんがそばにいてくれた」

その記憶が、人生でつらいことがあったときの、支えになります。

私が見てきた17年間

幼稚園で17年間、子どもたちを見てきました。

卒園した子どもたちが、ひょっこり遊びに来ることがあります。

その子たちに共通していること。

「先生〜幼稚園楽しかったよ!」と、幼稚園での記憶を嬉しそうに話してくれること。

そしてその子たちの親御さんも一緒に来て、「あのころが懐かしい」と笑顔で話してくれること。

幼児期に積み上げた時間は、その子の中に一生残ります。

今この瞬間、子どもと過ごす時間は、決して無駄にならない。

これが17年間で私が一番確信していることです。

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まとめ

  • 不登校35万人の背景に「自分は大丈夫」という感覚の不足がある
  • その感覚は幼児期に親と過ごした時間の中で育つ
  • 幼児期の時間投資が、人生の土台になる
  • 「安全基地」があるから子どもは外の世界に挑戦できる
  • 完璧な親でなくていい。そばにいるだけで十分
  • 今日の5分が、子どもの一生の財産になる
シロロ
シロロ

幼児期は二度と戻りません。 でも今日から始められます。今日の5分を、子どもに使ってみてください😊

📚 参考資料

・文部科学省「令和6年度 児童生徒の問題行動・
 不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果」
 (2025年10月公表)

・ジェームズ・ヘックマン
 「幼児教育の経済学」東洋経済新報社

※本記事の情報は2026年5月時点のものです。

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