こんにちは、シロロです。
粘土遊びシリーズもいよいよ第6弾!
今回は「かたまりからつまみだそう!」です。
粘土あそびの中でも、指先の力と想像力がぐんと伸びるのがこの活動。
子どもたちは、ただ形をつくっているようで、実は「表現のしくみ」を自分の手で学んでいるんです。
◆最初は「組み合わせ」でつくる
子どもが粘土で何かをつくるとき、最初は“部分をつくって組み合わせる”のが一般的。
たとえばゾウをつくるなら、
胴体・足・頭をそれぞれ別につくってからくっつける――そんな感じです。
これは、「ゾウを部分で理解している」わけではなく、
そのほうがつくりやすいから。
つまり、子どもにとって自然な表現のプロセスなんですね。
◆つまみ出すことで見えてくる新しい世界
でも、粘土に慣れてくると、次のステップが見えてきます。
ある日、保育者が「このかたまりから何か出てくるかな?」と声をかけると、
子どもたちは指先でグッとつまんで引っ張ります。
「つのが出た!」「これドラゴンのあたまみたい!」
こうして、**かたまりから“つまみ出す”**遊びがはじまります。
この動きには、単なる技法以上の意味があるんです。
◆偶然の形がイメージを生む
つまんで、引っぱって、ねじって――。
そのたびに形は予想外に変わります。
「これ、なんか顔みたい!」「ここが羽だね!」
偶然できた形からイメージが生まれ、そこに物語がつくられていく。
まさに想像力の原点です。
子どもは“できあがり”を目指していません。
「どんな形になるんだろう?」というワクワク感を楽しんでいるんですね。
◆保育者の援助ポイント
- まずはたっぷりした粘土のかたまりを準備
- 「どんな形が出てくるかな?」など、想像を引き出す声かけを
- 出来上がりを評価するよりも、手の動きと発見の過程を認める
子どもたちが夢中でつまみ出している時は、
“見守る勇気”をもつことも大事です。
大人の「正解」を押しつけると、子どもの創造の芽をつんでしまいます。
◆まとめ|「つまみ出す」は創造の第一歩
かたまりから形をつまみ出すことで、
子どもたちは粘土の性質を理解し、想像を広げ、自分の表現を見つけていきます。

「どうつくるか」ではなく「どう感じて動かすか」。
その積み重ねが、自分で考えて表現する力を育てます。


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