こんにちは、シロロです。
今回のテーマは、粘土遊びシリーズ第5弾「ひも状にのばそう!」です。
子どもたちが「みて〜!なが〜い!」と大はしゃぎするこの遊び。
実は、手の巧緻性(こうちせい)と集中力を育てる最高の活動なんです。
◆手のひらをすり合わせて…「ヘビだ〜!」
粘土をひと握り、両手の間に置いてスリスリ。
すると――細長い形ができていきます。
「ヘビだ〜!」「こっちの方が長いよ!」
そんな声があちこちから聞こえてきます。
この瞬間、子どもたちは「力のかけ方」を無意識に調整しています。
強く押すとちぎれるし、弱すぎると伸びない。
だからこそ、試行錯誤の繰り返しが自然に起こるんです。
◆“比較”がうまれると、遊びが深まる
子どもたちは本能的に比べたがります。
「ぼくのが太い!」「こっちは長いよ!」
この“比較”が、観察力や数量感覚を刺激します。
長さや太さを比べながら、同時に友だちとのやりとりも増える。
遊びの中で、ことばと社会性も伸びていくんですね。
◆つなげて広がる、想像の世界
たくさんのひも状粘土ができると、自然にストーリーが生まれます。
「つなげて線路にしよう!」
「こっちは道路だよ!」
粘土を“つなげる”という発想が出ると、
遊びのスケールが一気に広がります。
こうした共有のイメージが生まれるのは、
ひとりあそびから“友だちとあそぶ”へとステップアップしている証拠です。
◆保育者が意識したい援助のポイント
- 量を十分に用意する(細長くのばすには量が必要)
- 机の高さを調整して、全身を使って転がせるようにする
- **「どんなヘビ?」「どこまで長くなるかな?」**と、
想像を広げる声かけをする
子どもが集中してのばしている時は、あえて口を出さず“見守る”のも大切。
自分の力で思い通りの形をつくれた達成感が、次の挑戦を生みます。
◆まとめ|のばすことで広がる、心と手のつながり
「のばす」という単純な動きの中に、
・手の巧緻性の発達
・力加減の学び
・友だちとのやりとり
・想像の広がり
――こんなにも多くの育ちが隠れています。

粘土を“のばす”遊び、ぜひじっくり見守ってみてください。
子どもたちの手のひらの中に、たくさんの成長が見えてきますよ。
🌟次回の【粘土で育つちから Vol.6】は「かたまりからつまみだそう!」。
指先の力をしっかり使いながら、形を“つまみ出す”面白さを体験します。
偶然生まれた形が新しいイメージを生む――創造の瞬間をお届けします。


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