こんにちは、シロロです。
子どもたちは、粘土が目の前にあると、思わず手が伸びます。
ぎゅっと握る、ちぎる、つなげる…その動きは、まるで心の中の「つくりたい」が形になっていくよう。
4・5歳ごろになると、そこに「水を流したらどうなる?」「もっと大きくしたい!」といった、試して工夫する楽しさが加わります。
今回は、園庭でみんなで“ダムづくり”に挑戦したときの子どもたちの姿を紹介します。
泥粘土に触れながら、友だちと力を合わせ、思いきり遊び込む子どもたちの姿を、ぜひ一緒にのぞいてみてください。
■ねらい
- 粘土を使って 水を流す・ためる の工夫を楽しむ
- 友だちと力を合わせて 共同でつくる経験を味わう
- 心と体をのびのび使い、ダイナミックに遊ぶ
■ 準備
園庭に大きなテーブルを出して、
その上に どーん! と泥粘土のかたまりを置いておきます。
ポイントは、前日までに粘土の硬さチェック。
子どもが触って「気持ちいい~!」と思えるくらいのやわらかさにしておくこと。
これ、大事です。
■ 子どもたちの“遊びの広がり”はこう始まる
粘土を目の前にした子どもたちの反応はいつもおもしろいんです。
- 山をつくるグループ
- トンネルを掘りはじめる子
- 指で溝をつくって 川をつくるグループ
- ケーキやおだんごをつくって お店屋さんごっこをする子たち
同じ素材なのに、やりたいことはみんな違う。
これは、その子が普段見ている世界や経験していることが形になっている証拠なんですね。
■ 「水、入れたい!」ここからが本番
ダイナミックなグループが言いました。
「せんせい、水いれたい!!」
はい、きたーーー!
泥粘土遊びの醍醐味です。
「じゃあ、お水がこぼれないように しっかり固めておこうね」
と伝えると、子どもたちの目の色が変わります。
- 壁を高くする子
- すき間をふさぐ子
- ジョウロを持って待機する子
役割分担が自然に生まれます。
ジョウロでそーっと水を流すと…
「きたーーーーー!!!」
「こっちまで流れた!!」
「穴から出てきた!滝みたい!!!」
水の流れを見て、また手を動かす。
囲いが低ければ高くする。
水が漏れたらすぐふさぐ。
試行錯誤 → 変化が見える → また工夫する
まさに、探求の連続です。
■ 遊びは伝染する
最初はケーキやお団子を作っていた子たちも、
このダムづくりの熱気に吸い寄せられてきます。
「あれ、楽しそう…」
→ 「入れて!」
→ 全員参加!
気づけば、
みんな泥だらけ。みんな笑顔。
最高です。笑
■ 遊びの中にある「育ち」
この活動で育っているのは、
- 手指の巧みさ
- イメージを形にする力
- 観察する力
- 考えて試す力
- 友だちと協力する力
そしてなにより、
「楽しい!」という原動力。
子どもは楽しいときに、一番伸びます。
■ まとめ
粘土遊びは「造形活動」でもあり、「水と形の実験」でもあり、「友だちと共に創る場」でもあります。
大切なのは、
大人が“教え込む”のではなく、子どものやってみたい気持ちを支えること。

粘土の山の向こうには、
子どもたちの世界が広がっています。


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