こんにちは、シロロです。
「先生から性被害を受けた」
そんなニュースを見るたびに、胸が痛くなります。
「まさかうちの園では…」
そう思いたいけれど、現実には起きています。
2024年には5000件以上のこどもに対する性犯罪が発生しており、学校・保育所・学習塾などで先生などからこどもに性暴力を行った事案が報道されています。
でも今日は、少し安心できる話をお伝えしたいと思います。
2026年12月25日から、子どもを守るための新しい法律がスタートします。
「こども性暴力防止法」です。
幼稚園教諭として17年間、子どもたちと向き合ってきた私が、保護者の方にわかりやすくお伝えします。
★この記事を書いた人

現役の幼稚園教諭
保育歴17年。保育士資格を持ち、子育ても経験してきました。
「遊びは学びのはじまり」を大切に、園でも家庭でも役立つヒントをやさしくお届けしています。
こども性暴力防止法とは?
一言でいうとこういう法律です。
「性犯罪の前歴がある人を、子どもに接する仕事に就かせてはいけない」という仕組みを作る法律です。
こどもを守り、保護者がこどもを安心して預けられる環境を整えることは喫緊の課題です。そうした背景の中で成立したのが「こども性暴力防止法」なのです。
2024年6月に成立し、2026年12月25日に施行されます。
「日本版DBS」って聞いたことありますか?
ニュースで「日本版DBS」という言葉を聞いたことがある方もいるかもしれません。
DBSとはイギリスの「Disclosure and Barring Service(前歴開示・前歴者就業制限機構)」の略称です。過去に性犯罪歴のある人を、こどもに接する業務に就くことができなくする仕組みで、イギリスの制度を参考にしています。
つまり「日本版DBS=こども性暴力防止法」のことです。
具体的に何が変わるの?
この法律で義務付けられることは大きく2つです。
① 性犯罪前科の確認(犯罪事実確認)
学校、認可保育所などは、公立・私立を問わず、性暴力を防ぐための取組が義務となります。
先生や職員として採用する前に、性犯罪の前歴がないかを確認することが義務になります。前歴がある場合は、子どもに接する業務に就かせてはいけません。
実習生についても同様に確認が求められます。
② 日頃からの安全確保措置
この法律では、学校や保育所を始め、教育・保育を提供する事業者に対して、その従事者によるこどもへの性暴力等を防止するため、面談・相談・研修といった日頃からの安全確保措置が義務付けられます。
採用時の確認だけでなく、日頃から性暴力が起きにくい職場環境を整えることも求められます。
対象となる施設はどこ?
学校・幼稚園・保育園などは公立・私立を問わず確認が義務となります。それ以外の放課後児童クラブ・学習塾などは国が認定をすることで制度の対象となります。
つまり、認可の幼稚園・保育園・学校は全部対象です。
学習塾や習い事の教室なども、認定を受けることで対象になります。
保育士・幼稚園教諭として感じること
子どもに接する仕事をしている私たちは、毎日子どもの命と心を預かっています。
「先生だから安心」ではなく、仕組みとして安全を保障する体制が整うことは、子どもにとっても保護者にとっても、そして誠実に働いている先生たちにとっても、大切なことです。
でも、法律だけで全部は防げない
この法律はとても大切な一歩です。
でも、法律があれば全部解決するわけではありません。
性犯罪の前歴がなくても、
初めて犯罪を起こす人は確認できません。
だからこそ、保護者の皆さんにお願いがあります。
子どもが「話したいとき」に話せる環境を 作ってあげてください。
でもここで一つ、気をつけてほしいことがあります。
「嫌なことされなかった?」
「いじわるされなかった?」
「楽しかった?何したの?」
こんな質問を、答えるまで続けてしまう
保護者の方がいます。
気持ちはよくわかります。
心配だから聞きたい。
でも、子どもへの質問攻めは
逆効果になることがあります。
子どもは「また聞かれる」とプレッシャーを感じて、
話すことが億劫になってしまいます。
大切なのはこれです。
子どもが話したいときに、 すぐに目を見て聞いてあげること。
夕ごはんの準備中に「ねえねえ、今日ね」と
話しかけてきたとき。
「ちょっと待って、後でね」
その一言が、子どもの「話す気持ち」を
閉じさせてしまうことがあります。
手を止めなくていいんです。
振り向いて、目を見て、「うん、何?」と
聞いてあげるだけでいい。
その「今この瞬間」の積み重ねが、
子どもが「何でも話せる親」という
信頼関係を育てていきます。
そしてその信頼関係こそが、
もし何か嫌なことがあったときに
「お母さんに話そう」という気持ちを
生み出してくれるのです。
質問攻めより、そっと待つ。
でも話しかけてきたときは、すぐそこにいる。
それだけで十分です。
子どもに教えておきたいこと

「水着で隠れる部分は、自分だけの大切な場所」ということを、幼い頃から伝えておきましょう。
「プライベートゾーン」という言葉で教えるのがわかりやすいです。
- 水着で隠れる部分は誰にも見せない・触らせない
- もし誰かに触られたら、すぐにお父さん・お母さんに話していい
- 話してくれたことを絶対に怒らない
この3つを子どもに伝えておくだけで、子どもが被害を話してくれる可能性が高まります。
プライベートゾーンについての教育は、文部科学省やこども家庭庁も推奨しており、
保育園・幼稚園でも取り上げられることが増えてきています。
もし子どもが何かを話してきたら
子どもが「先生に嫌なことをされた」と話してきたとき、最初の対応がとても大切です。
① まず信じる 「そんなはずない」「気のせいじゃない?」は絶対に言わないでください。子どもは勇気を出して話しています。
② 責めない 「なんで早く言わなかったの」と責めないでください。子どもに罪はありません。
③ すぐに相談する 園・学校に相談するとともに、必要に応じて警察や相談窓口に連絡してください。
相談窓口
子どもの人権110番(法務省)
0120-007-110(無料・平日8:30〜17:15)
こどもの人権SOSミニレター
(最寄りの法務局・地方法務局へ)
まとめ
- こども性暴力防止法は2026年12月25日に施行されます
- 性犯罪前科のある人を子どもに接する仕事に就かせない仕組みが義務化される
- 幼稚園・保育園・学校は公立・私立を問わず全て対象
- 法律だけで全てが防げるわけではない
- 子どもが「話せる大人」でいることが一番の防衛線
- プライベートゾーンについて幼い頃から子どもに伝えておく
- もし子どもが話してきたら、まず信じて、責めないで、すぐ相談

子どもが安心して通える場所を、社会全体で守っていきましょう😊
📚 参考資料
・こども家庭庁
「こども性暴力防止法について」
https://www.cfa.go.jp/
・政府広報オンライン
「こどもを性被害から守るために
周囲の大人ができること」
https://www.gov-online.go.jp/
※本記事の情報は2026年6月時点のものです。
法律の詳細はこども家庭庁の
ホームページでご確認ください。

コメント